詳しい介護医療院の概要!Ⅰ型とⅡ型の違いや看護師に求められる役割

介護医療院とは、介護の必要な高齢者が長期療養を送りつつ、同時に日常生活を送るための施設です。高齢者の療養と生活を両立させるために生まれた施設と言ってよいでしょう。そんな介護医療院ですが、指定基準としてⅠ型とⅡ型の2種類があります。
Ⅰ型の介護医療院は、療養機能強化型の介護療養型医療施設に相当する施設です。利用者は、おもに身体疾患の重篤な人や身体合併症を持つ認知症を抱えた高齢者と定められています。
一方、Ⅱ型の介護医療院は、介護老人保健施設に相当する以上の基準で設立される施設です。つまり、Ⅰ型の介護医療院と比べると、利用者は比較的容態が安定している人たちと言えます。

Ⅰ型とⅡ型でこのような違いのある介護医療院ですが、基本的に医師や看護師、介護士の人員配置の基準に大きな違いはありません。ただし、医師については、Ⅰ型の場合は入所者48人に対して1人の割合なのが、Ⅱ型の場合は入所者100人に対して1人となっています。また、病室や療養室の広さ、レクリエーションルームがあるかないかといった違いもあります。
このように、Ⅱ型の方が生活の場という側面が強く、Ⅰ型とⅡ型で入所者の需要に応じた医療サービスを提供しているのです。
看護師の人員配置の基準はⅠ型でもⅡ型でも変わりはありません。とはいえ、生活空間としての役割が強いⅡ型の介護医療院では、看護師にも日常の世話など求められるものに違いがあるでしょう。したがって、他の施設以上に入所者のプライバシーやライフスタイルの尊重が求められます。